
ラム編成が政策系学部=語学・コンピュータ専門学校との批判を生んでしまう原因ともなっている。
ではどうすれば良いのかというと、いささか大胆な提案だが、思いきって従来の一般教育科目を全廃するか最小限にとどめ(その場合、先に提案した現場実習型の基礎演習を一般教育科目とすればよい)、1年次からどんどん専門科目を履修させるべきであろう、仮に卒業のために必要な履修単位を124単位とすると、100単位が専門教育科目あってもいいとさえ思う。そうすれば、3年間という比較的ゆったりとした期問で余裕を持って政策科目が履修できる。例えば、1年次と2年次の前期を政策系の基礎科目履修にあて、2年次後期からは「環境政策」「国際発展」「政策管理・総合政策」などに分れて問題別に政策課題への対応をより実践的に学習するようなカリキュラムに転換した方がベターであるように思う。
(3)セメスター制と通年制
政策系学部は、中央を除き原則として半年(2単位)で1科目が終了するセメスター制をとっている。セメスター制の利点は、短期間で効率的・集中的に学習することができるという点であろう。またセメスター制をとるからこそ、政策系学部では少なくとも量的には、既成の学部では考えられなかったような多様なカリキュラム編成が可能になったのである。現に、政策系学部としては異例の在来型の4単位に固執する中央大学総合政策学部の設置科目数は、他大学よりもはるかに少ない。
ではどちらが良いかというと、前にも述べたがケース・バイ・ケースであろう。すべて2単位というのは、いささか硬直した発想ではないか。例えば、専門基礎科目である政治学・行政学・ミクロ経済学・マクロ経済学・社会学・憲法・行政法などは出来れば4単位にして、政策系の科目は2単位にするような柔軟性が望まれるのではないか。
(4)社会人への開放
総合政策学部や政策科学部のカリキュラムを検討してひとつ驚いたのは、昼夜開講制をとり、社会人へのアクセスを容易にしている大学が、僅か中央大学だけであったということである、現在、SFCに次いで、中央や立命館でも大学院の設置が準備されているが(中央では本年度から設置)、最近話題になっている「夜間大学院」を設置する大学は皆無である。かつての政策科学系大学院が学部卒業者に対し厚い壁を設けていたのとは全く
前ページ 目次へ 次ページ
|

|